Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

概要

 自然数(natural number) は、1,2,3,...,n と数えるときに使う数です。プログラミング等、実装の世界で自然数を扱う場合は、非負の整数と理解すれば十分です。現に、C++ 等のプログラミング言語では非負整数(unsigned integer) なる概念があります。

 自然数という概念は多くの概念と同一視されます。チューリング機械などを扱う場合、自然数はチューリング機械と同一視され、チューリング機械上のプログラムと同一視され、チューリング機械の入力とも同一視されます。計算論では自然数しか扱わないのかと思うほどです。

 数学的帰納法を用いようと思ったらり、集合の濃度について調べたいときには自然数の定義を読み直したほうが良いことも在ります。

 Peano は自然数の定義を(同型の意味で)ただ一つにそろえるためにペアノの公理を定めました。

 自然数は、0 を含むように定義した {0,1,2,3,...} 系と 1 から始まる {1,2,3,...} 系の二通りがあります。1から始まるほうが便利なことも少なくはないのですが、本用語集では 0 から始まる集合としています。

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

ペアノの公理

 ペアノは、自然数全体の集合 N が持つ基本的性質を以下の公理にまとめました。以下がペアノの公理です。自然数は、すべての元 x に後継者(successor) x' を定義します。x'は意味上は x+1 に相当します。

 (1) 0∈N である。

 (2) x∈N ならば x' ∈N

 (3) ∀x∈N , x'≠0

 (4) ∀x,y∈N , x'≠y' ならば x≠y

 (5) 1∈A と x∈A が成り立つときに必ず、x'∈A がいえるならば N⊂A

 上記の公理の中で (5) は数学の初期に習う数学的帰納法(mathmatical induction) を示しています。数学的帰納法が成立するように定義したものが自然数だったのですね。

 (1) は自然数が何から始まるか決めています。(2) は、自然数に対して「次の数」を与えます。(1)と(2)だけだと、実数や有理数でも成り立ってしまいます。(3) で、出発点 0 は誰の後継者でもないといっています。(4) は、xとyの後継者が等しいのは x=y の場合に限るといっています。(3)と(4)はある元から出発して後継者の後継者・・・と手繰っていったとき、一度現れた元が再び現れることは無いといっています。

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

定義

 集合論の言葉を用いて自然数(natural number) を定義してみます。(参照→集合)まず、0∈N ですから、0とは何かを (1) に定義します。次に、任意の自然数 x に対する後継者(successor) を (2) に定義します。(1) と (2) で定義されるものだけを N の元とします。

 (1) 0=φと定義する。φを N の元とする。

 (2) x∈N のとき、x の後継者 x' を 「集合 x のすべてと {x} を加えた集合」 x'=x∪{x} と定義する。 x'もNの元とする。

 すると、集合 0,1,2, ... を以下の様に書くことが出来ます。

 0=φ ,

 1={φ} ,

 2=1 ∪ {1} = {φ,{φ}} ,

 3=2 ∪ {2} = {φ,{φ},{φ,{φ}} }

 後継者になるたびに要素が1個追加されています。また、0,1,2∈3 , 0,1∈2 ,0∈1 となっている点に注意してください。任意の x,y∈N について x∈y は表記上 x≦y と書くことが出来て自然数上で比較が可能となります。

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

加法

 自然数 n に対して、関数 Φn:N→N を次のように定義します。(参照→関数)

 (1) Φn(1)=x'

 (2) Φn(m')=Φn(m)'

 このとき、関数Φを加法と呼びます。Φn(m) を n+m と表記します。

 自然数 N 上に足し算を定義しているところです。x に y を足す場合は、後継者(successor) 演算を y 回適用すればよいのですが、自然数を定義している最中に安易に「 y 回」という言葉を利用するわけには行きません。

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

乗法

 自然数 n に対して、関数 Ψn:N→N を次のように定義します。(参照→関数)

 (1) Ψn(0)=0

 (2) Ψn(m')=Ψn(m)+n

 このとき、関数Ψを乗法と呼びます。Ψn(m) を nm または n*m と表記します。

 自然数 N 上に足し算を定義しているところです。x に y を掛ける場合は、x を足す演算を y 回適用すればよいのですが、自然数を定義している最中に安易に「 y 回」という言葉を利用するわけには行きません。

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

可換法則

 自然数の加法にも乗法にも以下の可換法則(comutative law) が成り立ちます。x,y∈N のとき、

 (1) x+y=y+x

 (2) xy=yx

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

結合法則

 自然数の加法にも乗法にも以下の結合法則(associative law) が成り立ちます。x,y,z∈N のとき、

 (1) (x+y)+z=x+(y+z)

 (2) (xy)z=x(yz)

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

分配法則

 加法と乗法の間に、分配法則(distributive law) が成り立ちます。x,y,z∈N のとき、

 (1) x(y+z)=xy+xz

 (2) (x+y)z=xz+yz

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

簡約法則

 以下の簡約法則(cancellation law) が成り立ちます。

 (1) xz=yz ⇔ x=y

 (2) x+z=y+z ⇔ x=y

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

比較

 x,y∈N について、x∈y のとき yが xより大きいと定義すると比較(compare) が可能になります。比較にも以下が成り立ちます。

 (1) x≦y ⇔ x+w≦y+w

 もう少し一般的に比較を定義するならば、以下の様に定義できます。

 x≦y ⇔(def) ∃w∈N x+w=y

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/

Team TripleFalcon. http://www.triplefalcon.com/


Team TRIPLE FALCON

アクション&シミュレーション ゲーミングとゲーム製作を真面目に考える 新進気鋭の研究者集団

   
 
用語集TOP

自然数(natural number)

A B C D E F G H I J K L M N O P Q R S T U V W X Y Z
あ-お か-こ さ-そ た-と な-の
は-ほ ま-も や-よ ら-ろ わ-ん

数学、哲学、工学を横断する事典です。よろしければ活用してください。 ゲーム, アクション,シューティング,シミュレーション,リアルタイム, 計量経済学,計量心理学, コンピュータ,用語集,計算機科学用語集,コンピュータ用語集, 3DCG, グラフィックス,ゲームグラフィックス,美少女, 光反射,鏡面反射,拡散反射,屈折,散乱,異方性反射,影, シェーディング,レンダリング,透視変換, 発光,爆発,爆炎,煙, 物理, 人物,表情,表現,運動,力学,流体, 計算幾何学, グラフ,アフィン変換,アフィン写像,凸包,超平面,3D,3Dの数理, コンピュータサイエンス,コンピュータ, 計算機科学, チューリングマシン,チューリング機械,線形有界オートマトン,プッシュダウンオートマトン,有限オートマトン, オートマトン,状態遷移,遷移関数,対角線論法,文字列,記号, FA,NFA,PDA,NPDA,LBA,NLBA,TM, 計算量,P,NP,PSPACE,NP完全,NP困難,P完全,PSPACE完全,PP,APX,APX完全, 確率チューリング機械,確率オートマトン, 音声, 音階,音量,音律,和音,和声,無限上昇音,MIDI, 色彩, 表色系,顕色系,混色系,RGB,CMY,YCbCr,YUV,YIQ,CIE,L*a*b*, 符号, 圧縮,符号化,情報源符号化, 符号,ブロック符号,ストリーム符号,符号理論, 離散数学, 集合,写像,関数,全単写,単写,全写,対応関係,関係,反射,反射推移閉包, 代数系, 群,環,体,モノイド,半群,準同型写像,同型写像, 形式言語, 言語,正則言語,文脈自由言語,文脈依存言語,確率言語, 文法,正則文法,文脈自由文法,文脈依存文法,確率文脈自由言語, 文字,文字列, 3型言語,2型言語,1型言語,0型言語, 信号処理, 変換,フィルタ,信号処理,DFT,DCT,DST,FFT,Wavelet,フーリエ変換, 離散,コサイン変換,サイン変換,ウェーブレット, 基礎数学, 数学,応用数学,基礎数学,フィボナッチ数列, 解析学, 位相空間,線形空間,距離空間,ベクトル空間,vector,バナッハ空間,Banach,ヒルベルト空間,Hilbert,ユークリッド空間,Euclid, ノルム,内積,可算濃度,非可算濃度, 情報理論, 情報源,情報量,エントロピー,相互情報量,記号,記号列, 複雑系, カオス,フラクタル,フラクタル幾何学,カオス写像, インターネット, セキュリティ,HTTP,SMTP,FTP,プロトコル, その他理論,理論, 紅茶,自転車通勤,備忘録, 暗号, モンゴメリ演算,高速計算法,素因数分解,離散対数問題, 暗号,ブロック暗号,ストリーム暗号,楕円暗号, 乱数,乱数生成,共通鍵暗号,公開鍵暗号,公開鍵署名,鍵共有,鍵交換, 線形攻撃,差分攻撃,補間攻撃,スライド攻撃,量子暗号, 依頼計算,ゼロ知識対話証明,ハッシュ,

AES,Rijndael,RSA,ElGamal,Twofish,Serpent,

RC6,MARS,CAST,IDEA,GOST,

MQV,DH,EC-DH,EC-ElGamal,

終了,

フィリピンパブ
アミューズメント企画はお任せ
資産運用はお任せ
メール お問い合わせ お問い合わせ メール メール メール メール メール メール